バブル崩壊と家族の崩壊、父の借金問題から気づいたこと

けむりの、バブル崩壊の頃の思い出が続きます。
【前話】もぐらFPがお金と向き合った原点・実家の借金問題を振り返る

叔父の借金問題がなんとか解決してから、2年も経たない頃でしょうか。

また家の中の空気が乱れはじめました。

毎晩のような大人(主に母と祖母)の話し合い。
父と祖母はヘビースモーカーで、けむりのヤニ臭さには慣れていた私ですが、
母親がタバコを吸いながら祖母と話しているのを見かけた時はびっくりしました。

思わず

「え?お母さんってタバコ吸ってたの?」と部屋に入り込んだら

すかさず祖母から
「今はあっちに行っていなさい!」とぴしゃりと怒られた。

母には後から
「結婚前は吸っていたけど、お父さんやおばあちゃんにみっともないと言われて、
タバコはやめていた。
でもイライラすると隠れて吸っているの」

驚かせてごめん、と謝られました。

そんな空気がどのくらい続いたんでしょうか。
あるとき、母親が泣きながら相談してきました。

話の内容をまとめると

・父は景気のいい時に、友人と事業を興そうと準備をしてきた。
・だけど、この不景気で話が立ち消えになった。
・準備のためにかなり借金をしていたけれど、回収はできそうにない。
・叔父の借金返済で家のお金を使い切ったから、もう返せない。
・母の母親(私のもうひとりの祖母)に相談したら、離婚して戻って来いと言われた。

今までなんの相談もなく、話し合いにも参加もさせてもらえなかった私に
いきなりすべてのストーリーを語られても、
言葉が頭の上を素通りしていく感覚でした。

でも、子供って
大人が感情を丸出しにしてくると、逆に冷静になってしまう。

強いと思っていた親も、ただの人間なんだなあ・・・

と、妙に冷めた気持ちで話を聞いていました。

自分の中にも痛む気持ちはあったけれど、
ここで私が一緒に泣いたり怒ったりしたところで、なんの意味もないだろう。
そんな諦観もありました。

話を聞いていてわかったのは、母が怒っているのは「借金」そのものに対してというより、
借金があるという相談を父親が初めに打ち明けたのは「祖母」だったということ。

父と祖母でなんとか収めようとしたものの、収まる額ではなく
身動きがとれなくなって母親に報告されたようです。

「私は誰と結婚したのよ・・・!」

そんな怒りが母の言葉からはにじみ出ていました。

だから私は言いました。

「離婚していいよ。離婚してお母さんの好きにしたらいいよ。」

私は本心から思っていました。

父を溺愛し、母に対してイヤミの多い、気が強く器用な祖母。
夜遅くまで仕事し、毎晩酒を飲み歩き、家庭を任せっぱなしの父。

娘としては、母親が解放されて好きに生きてくれるのが一番嬉しい。

心から、そう思いました。

でも母は離婚しませんでした。

「私には経済力がないし、子供がいるから離婚しない。」と決めたそうです。

子供がいるから、の一言には、
お腹の奥にずっしりと、嫌~な重みを感じました。

私は「好きにしてほしい」と心から思っているのに・・・

一方、祖母からも相談を受けました。
勝気な祖母がはじめて、涙を流しながら

「ママ(母)が離婚なんて言い出すの。でも苦しい時に支え合うのが家族でしょう?
けむりちゃんからも説得してちょうだい。家族が離れるのなんて、お婆ちゃんは嫌よ」
と。

都合のいい時だけ「家族の支え」が必要になるのか。
こちらも冷めた思いで聞いていましたが、
それでも強い祖母の涙を見てしまったら、私は何も言えずに黙っていました。

肝心の父は日に日に帰宅が遅くなっていき、帰っても泥酔状態。
そのまま会社近くに泊まってしまうことも増えました。

シラフの時はほとんど言葉を発しない父なので、
父親不在状態の家庭になんら変わりはありませんでした。

20年以上も前のことなので、細かな記憶はおぼろげですが、
結局弁護士のもと「自己破産」手続きをしたことでお金の問題は解決されました。

母はたびたび涙を流しながら
「子供たちに申し訳ない。予備校に通わせることも、大学の費用も支払えるかわからない。親のせいで、本当に申し訳ないことをした」

お父さんのせいで、
と恨めしそうに付け足しながら
何度も私と弟に謝っていました。

でも私は、今でも覚えている、
当時自分が願ったことはたった一つであったことを。

お金がなくてもいい、
お金がなくて大学に行けなくても、家を出ることになっても、
車がなくなっても、好きなものが買えなくても。

お金がなくてもいいから、
家族が仲良くいてほしい。

その後私は、暇さえあれば働くべし!という価値観をを無意識のうちに選択するようになるのですが、
それはこの、思春期の時期に出来上がった思い込み

=お金を稼がないと、自分の大切な人を悲しませることになるのだ

そんな恐れに突き動かされたから、と感じています。

そんな偏った思い込みも、
吐き出せなかった当時の自分の想いも、

すべては癒される必要があり、
そのためにその後のいろんな出来事が私の前に現れたのかもしれない。

今となっては、穏やかにそう思える自分がいて、
それはとても嬉しいです。

そして、あの時の自分のように
お金のことで苦しみ、罪悪感や孤独感を抱いている方に伝えたい。

一人で頑張る必要はないんです。
今が苦しくても、必ず道は開けて行くことを信じてほしい。
お金で悩むことは、恥ずかしいことでは決してない。

私の辛かった経験が、
同じように悩む方のヒントになるならばこんなに嬉しいことはありません。
お金の問題はもちろん、その奥にある「心」や人間関係を大切に、寄り添っていきたい。

そんな願いを込めて、私は今FPとしてお金の相談をさせていただいています。

根暗なもぐら流・お金の自立を目指す【未来型マネー相談】

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