小学3年生の女の子リンちゃんが殺害された事件。
犯人が保護者会の会長という身近な人間だったことは衝撃です。
教師や身近な人間、時に親や近親の人間さえ起こしうる性被害。
他人事とせず、親ができる対策を考えてみました。
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昨年、小学校に入学した長女。
その時、隣のクラスの担任は30歳そこそこの若い男のM先生。
やる気に満ちて好青年に見えたのですが・・・
2学期から突然の休職。
理由は体調不良とのこと。
(直前の夏休み中には、プールの監督に来てたのに、なぜ・・・?)
その後、復帰という言葉は出ないまま、この春の教師一覧に
「退職」
と記されていました。
ダメもとでネットに名前を入れて検索したところ、その理由が判明。
(ネット時代、恐るべし!)
M先生、夏休み(おそらくプールの前後の時間)に
「女児に抱きつく、上半身をさわる等等」
した結果
「懲戒免職」
になっていたのでした。
改めて、子ども(女児だけに限らず)子供の性被害は身近なものかもしれないと気を引き締めた私です。
とはいえ、小学生ともなれば一人で道を歩く機会も格段に増えてきます。
いつもいつも親が近くにいられるわけではない。
では、親ができることとは何か?
私の思う答えは一つしかありません。それは、
性教育を実践していくこと
性教育、というと「どうしたら赤ちゃんができるか」といった生殖に視点が行きがちですが
(かつての私)
いざ実践してみると、伝えたいのはそこではない(それだけではない)ということがわかる。
私が考える性教育の目的は
「自分(と他人)の心と身体を大切にできること」
生殖はあくまでその延長上にある。
性教育をすることが、性被害の予防につながる3つの理由。
メリット1.
自分の身と心を守る、という知識が勇気ある行動につながること
わたしのはなし、という絵本にはプライベートゾーンという言葉が出てきます。
水着をつけている場所=プライベートゾーン。
自分以外の人にプライベートゾーンをさわられたり見られたり、または触られそうになったら
はっきり「やめて」
と伝えて、周りの大人たちに話すこと。
そんな教えが書かれています。
もちろん、子どもの性格によっては「いや!!」とはっきり言える子もいます。
けれど
「先生がすることだから悪いわけがない」
「良いおじさんだから、否定してはいけない」
自分の心にブレーキをかけてしまう子供も多いのが事実。
私も幼い頃、公園で見知らぬおじさんに抱っこされ、なんとも言えない嫌な感覚になったことがあります。
けれど、親にも誰にも言いませんでした。
なぜかな、と考えてみると
「言うほどのことでもないし・・・」と自らブレーキをかけていた気がします。
もしあの頃の自分に知識があったら。
自分の体を触られて嫌だったら嫌というべきだということ。
そういうことがあったら、周りの大人に相談していいのだということ。
頭の片隅にその言葉が浮かんでいたら、一歩踏み出した行動ができた気がするのです。
参考記事:入学までに親子で読みたい絵本「わたしのはなし」性教育の一歩にも!
メリット2.
親子でオープンな会話ができるようになること
性教育、というのは親もドキドキです。
手探りで不器用ながらもトライしていくことは、確実に親子の心の距離を縮める!
これは私の実体験に基づく確信です。
子どもが「自分の親は、自分の心と身体を大切に思っている」と感じてくれれば
子どもも身を守る勇気が出ることでしょう。
そして何かあった時に、ささいなことでも話をしてくれると思うのです。
(子供から見たらささいなことでも、親から見れば性被害の兆候というケースもあるでしょう)
以前読んだ本に書いてありました。
実父(養父)から娘への性被害は公表データよりはるかに数多くの被害例がある。
(被害者が黙秘することが多いため)
では、その「母親は何してるの?」
亡くなったのならともかく、同居しているケースも多いとか。
そしてそんな母親の大半は、娘が被害を訴えても
「見て見ぬふり」
なのだそう。
「あんたの勘違いでしょ」などと、話を聞いてもくれない。
一番身近な母親さえ自分の心を受け止めてくれない、と絶望して諦めてしまう被害者。
悲しい現実です。
ここまでのケースはそう多くないかもしれませんが、反面教師に思えます。
親自身が自分の子供の「心・身体」を大事に守ろう!と決意することがとっても大切。
メリット3.大人自身が問題意識を持てる
性教育を考え始めたことで、私も新たに得た知識がたくさんありました。
プライベートゾーンとか、性被害の相談窓口(NPO団体など)とか。
絵本「わたしのはなし」を参考に、長女にはM先生の事実も 正直に伝えています。
(マイルドな表現を意識しましたが)
「先生や、身近な人であっても、プライベートゾーンや身体をさわられたら、
嫌だってはっきり言っていいんだよ。何かあったらママにもお話してね。」
「先生とか偉い人でも、間違ったことをすることはある。でも
そうではない素晴らしい人も世の中にはたくさんいるからね」
人をすべて疑うようになってほしくはない。
でも、信頼をおくべき人が過ちを犯すこともある現実。
両方を教えつつ、最終的には子ども自身にそれを見分ける力が育ってくるといいなあ。
ここは祈るばかりですが。
ちなみにM先生が女児にきわどい行為をすることは、一部の保護者の間では有名だったそう。
数年前からうわさがあったとのこと。
もう少し早く(当事者の親御さんが)声を挙げていれば嫌な思いをする子が少なく済んだかも・・・
ふと考えてしまいます。
(私が当事者だったら、早い段階で校長先生に直訴してるけどな~)
身近なM先生のことや、世間をにぎわすニュース。
それを受けての娘との会話に「性教育」の知識は何よりも役立ちました!
失われたリンちゃんの幼い命に心からのご冥福を祈ります。
☆本日のまとめ☆
教師や身近な人から子供への性被害、他人事ではない!
予防するために親ができるのは
「性教育」
性教育のメリット
①自分の心と身体を守ろう!という知識が勇気ある行動につながる
②親子でオープンな会話ができるようになる
(ささいな兆候に気づきやすくなる)