子どもの問題行動に親ができること。アドラー心理学「叱らない」コミュニケーションとは。

先日、長女が二日連続で「消しゴムが無くなった!!」と。
そのうちの一つは「Sちゃんが自分のお道具箱に隠していた」
(でも返して、と言えなかったらしい)
そう私に訴えてきました。

Sちゃんは、以前も我が家でおもちゃを持ち帰ってしまった長女の友達。
悪気はあまりないようですが、人のものを取ってしまうのです。
子供の友人の嘘や盗み癖、問題行動にどう対処するか。アドラーの知恵も借りて【前編】
子供の友人の嘘や盗み癖、問題行動にどう対処するか。アドラーの知恵も借りて【後編】

二日連続だったこともあり、担任の先生に「連絡ノート」で報告したところ、早速対応してくださいました。

一つは、教室の隅に落ちていた(みんなで掃除の時間に探してくれたそう)
二つ目は、先生がSちゃんと話したところ、Sちゃんが持っていた→謝って、娘に返してくれたそう。

私の中では「一件落着」だったのですが。
後日、Sちゃんのママにこの件が(担任から)伝わったらしく、すぐにひたすら謝罪のメールが来ました。
(以前もSちゃんがうちの子の鉛筆を持ち帰ってしまった件があり、その時も同じようなやり取りをしたのです)

「前回もきつくしかったのに、同じことするなんて。何を言っても聞いてくれない。うちの子にどう対応すればいいかわからないです」
謝罪の言葉と共に、Sちゃんママの悩みも書かれていました。

ちょうどアドラーの勉強会があったすぐだったこともあり、アドラーだったらどう対応するのかな。
そんなことを考えながら、Sちゃんママに役に立てるアドバイスはないか、考えました。

私も子育てに悩み、勉強会に参加しているということを伝えたうえで、Sちゃんママに紹介した「問題を起こした子どもとのコミュニケーションのポイント」は次の3点。

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①子供の話をひたすら、聞く

この時に「いい・悪い」と親のジャッジを挟まない
ひたすら耳を傾ける。
子供が「わからない」というなら、「わからないんだね、わかったら教えてね」と受け止めるだけ。
叱ったり、諭そうとしなくてよい。

アドラーを学んでいると、
「相手の立場(相手になったつもり)でものを見て、聞いて、考える」=共感、の大切さは自分の中の「常識」になってきます。
でも、Sちゃんママにはこのアドバイスが一番心に響いてくれたそう。

「どう話せばいいか、ばかりを考えて、Sの話を聞こうとしていなかった」
と言ってくれました。

もちろん、人のものを取るのは悪いこと。びしっと叱らなければいけない時もある。
けれど十分に叱ったはずのSちゃんが同じことを繰り返す=その言葉は彼女には響いていない。
であれば、違う方法=話を「聞いて」みることは重要に思えます。

②行動を子供に決めさせる

「謝ってきなさい」「もう二度と人のものを盗らないのよ」
上からいうのは簡単です。
けれど、子どもも一人の対等な人間である、とアドラーは言います。
それを尊重するからこそ、
「では、これからはどうする?」と、子どもに行動を「決定」させることが大切。

塾で教えていた時も、今ママ友さんと接していても、そして私自身も、ここは意識していない人が多い。
「こうしなさい!」って頭から言ってしまう。

でも「親(先生)に言われたから」やるっていうのは、子どもの意思ではない。
だからこそ、良い行動であっても継続が難しい

子どもを一人の人間と尊重し、「行動を決定させる訓練」をしていくことが結局は問題解決の一番の近道。

③自分の意見を言う時は「I(私が)メッセージ」

子どもの話を聞くからって、親である自分の意見を言ってはいけないのか。
もちろんそうではないです。双方が話をするのがコミュニケーション。

そのときのポイントは
YOU(あなたが)・・・ではなく(例「あなたがものを取るから怒っているのよ」)
(わたしが)・・・にする(例「あなたがものを取るとママは悲しいし、不安になってしまうの」)
あくまで、わたしは・・・こう思う、と語るのがポイント。

あなたが・・と言われると、責められていると感じて話を受け入れまいと心が閉じてしまいます。
コーチングでも使われる「Iメッセージが有効」と。

自分の知恵を振り絞るとともに、お伝えしたのが以上3点です。

もちろんすぐに効果が表れるものとは思いません。
が、今までのやり方(きつく叱る)が効果がないのであれば、いろんな方法を試す価値はあるんじゃないかと思っています。

でも、上記のようなやり取りをするのに、一番大切なのは「ママの心の余裕」なんですよね。

Sちゃんママにとって少しでも心の支えになりたいと願い、掘り起こしたアドラーの知恵、でした。

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