前記事でご紹介した「女の子」の育て方より、(男女問わず)子どもの「いじめの対策」について深めていきます。
前記事では、
女子のいじわる(いじめ)は年代問わずよくあること=それを通して女子は「しぶとく」生き抜く力をつけている
と著者の高濱先生の言葉を紹介しました。
とはいえ、決していじめ問題を軽く扱っているわけではありません。
実際、高濱先生のもとにはいじめの相談もかなり多いようです。
たくさんの指導経験やご自身の体験をもとに、
いじめ発生、そのときおかあさんにできること
を4つに分けて提示してあります。
私の教育現場での経験を通じても共感することばかりなので、ご紹介。
☆いじめ発生、そのとき母親にできることは☆
①親はいじめを事件化しない
あくまで子どもの体に傷などがない場合に限って、ですが。
学校の先生にすぐに電話をするのは禁物、と。
「ちくった」と言われて陰湿化するケースも多いから、と。
私も塾の生徒さんから「先生に報告されたらいやだから」と、親に相談できないケースをよく聞きました。
確かに我が子がいじめにあったら、親は居ても立っても居られない。その気持ちもわかる。
けれど、そこは一呼吸おくのが大切なのですね。
私が勤めた塾でも、受験指導や友人トラブルに「親が騒いで事件化」になったこと件はいくつかありますが、
それで幸せな結末に至ったことは一度もありません。。
②我が子を信じて「いつも通りの家庭」を維持すること
子どもが言ってもないのに「いじめられてるんじゃないの?」とやみくもに詮索するのはダメ。
子どものプライドが丸つぶれ。
家にはお母さんがいてくれる、それだけで癒される、という心の基地でありましょう、と高濱先生。
アドラー心理学でも大切とされる「見守り」ですね。
アドラー的に言えば、いじめの問題もあくまで「子どもの課題」である。
(親の課題ではないのです!)
手や口を出すよりも難しいけれど・・・
愛を持って「見守る」姿勢は親にとっても必要な訓練のように思えます。
③いじめをはねのける態度や言動の練習
これは一番おすすめしたい、家庭ですぐできるワザ!
高濱先生曰く、いじめの発端は「もじもじした態度」から始まることが多い。
(確かに、いじめられやすい子にはある程度、共通した特徴がありますよね)
だからこそ、毅然した態度や「やめてよ!」と強い言葉で言い返す練習をするのも有効、と。
これは我が教育の師匠オアシス先生も言っていました。
カリスマ講師でもあったオアシス先生。
(→参考記事子どもに「困難を乗り切る力」をつけるため、親ができることは。)
自分の息子がからかいにあった時には、家で声出し練習をしたそう。
低い声で、相手を見据えて
「やめろよ」
という練習。
なるほどなーーと感銘を受け、我が子が同じような立場になったら、この
「シュミレーション練習」をしようと決めている私。
毅然とした態度が大事とわかっていても、なかなかすぐに素と違う自分を出すのは難しい。
でも学芸会だって、練習すればセリフも上手に言えるようになりますよね。
シュミレーション練習はとってもおすすめしたい、家庭でできる「いじめ」対策です。
④得意技を身に着ける
そもそも自分に自信がある子にいじめは起きにくい、と。
これも納得です。
毅然とした子、堂々とした子はいじめにくいのです。
だからこそ小学校時代に身に着けたいのは「これだけは負けないもの」
たった一つでいい。クラスで一番、というレベルでいい。
我が子に「これだけは負けない」ものを身に着けさせるのが、親の課題でもある。
私にとっては耳が痛い内容💦
長女はまだ、これ、という芽が出ていないので。
でも、確かに「私はこれだけは得意!」と言えるものを身につけさせたいな。。。
彼女が好きなこと・・・お絵かき、お手紙、スイミング・・・
楽しそうにやっているものにヒントがあるのでしょうね。
負けない!と言えるくらいに育てていくことが私の目標でもあります。
以上、いじめが発生したときに「親ができる」4ポイントでした。
もちろん、子どもの体に傷があるなどの緊急事態でしたら先生や外部に助けを求めるのは必須です。
けれど大きな事態でなければ、親は見守りながら、その子自身の成長のためにできる手助けを意識していくのが大切なのですね。
☆今日のまとめ~子供にいじめが発生したとき、親ができること~☆
①親はいじめを事件化せず、見守る
②いつも通りの家庭を維持し、子どもの「心の基地」であり続けること
③毅然とした態度や言動をシュミレーション練習する
④子供が自信を持てる「これだけは負けない!」分野を身に着けさせる